INTERVIEWU-PRODUCTS

2024.4.12

カラダにやさしい無添加シロップ、変わらない製造へのこだわり

土屋「今日はツチヤコーラの製造にもご尽力いただいております、クラフトコーラ製造のプロフェッショナル・Uプロダクツの今さんと対談をさせていただきます。よろしくお願い致します」
「合同会社Uプロダクツ代表の今(こん)です。クラフトコーラをはじめ、リンゴやレモンなどの果汁シロップも作っています。無添加で、身体に優しいシロップ作りを大切にしています」
土屋「僕とはツチヤコーラの原液瓶を作る時からのご縁でしたので、2年ぐらい前でしょうか」
「そうですね、当時はまだコーランドでした」
土屋「クラウドファンディングの折にはお世話になりました。当マガジンの読者には、クラフトコーラを飲んだことがない方もおられると思いますので今日は製造者ならではのお話しも楽しみにしております。製造会社にもいろんな形態があるかと思いますが、その中でもクラフトコーラ製造に特化した会社は多くはありません。今さんはなぜクラフトコーラを作ろうと思ったのか、教えていただけますか?」
「元々自然食品を製造する会社で働いていて、炭酸飲料とか、ちょっと身体に良くないとされるものを、体にいいものに作り変えていきたいという思いがあって。ふとクラフトコーラの記事をネットでみて、面白そうだな、自分で作ってみたいなって思い、作り始めたのがきっかけです」
土屋「今さんは販売者ではなく製造会社として開業されました。最初から現在のスタイルを目指しておられたのでしょうか?」
「そうですね。OEMを利用する選択肢もあったんですけど、こだわりの商品なので、責任持って自分で作りたいっていう想いが大きかったからです」

 

クラフトコーラの製造 – Craft cola manufacturing

土屋「クラフトコーラの製造は、一つひとつ特徴の異なるスパイスを取り扱うので苦労も多いかと思うんですが、通常の製造とは異なる点ってなにか挙げられるでしょうか」
「クラフトコーラに限った話ではないのですが弊社は無添加にこだわって作っているので、香料をはじめとした添加物を加えない分、その素材本来の味を出すことを意識して製造しております。添加物を使えば、材料を混ぜるだけで終わるものも中にはあるのですが、弊社ではスパイスはイチから煮だして味や風味を引き出しているので”時間がかかる”っていうのが一番の違いかなと思います」
土屋「無添加というキーワードを出していただきましたが、この言葉は今さんが一番大切にしたいこだわりですよね」
「そうですね、コーランドの時から変わっていません」
土屋「ここだけの話、世の中にはいろんな飲料があるわけじゃないですか。ふと食品表示(ラベル)を目にして、この香料使ったら香り出しやすいだろうなと……誘惑みたいな考えが出てしまうことがあるんですけど、今さんにもそういう時ってありますか?」
「よくあります(笑)」
土屋「よかった、僕だけじゃなくて(笑)」
「ただ、限られた材料の中で作る楽しみもありますよね」
土屋「元々の配分量を変えたり作り方をアレンジして。制限の中で課題を乗り越えた時の達成感はなんともいえませんよね」

 

クラフトコーラ製造での気づき – Things to know about craft cola production

土屋「これまで数えきれない数の商品を手がけてこられたかと思いますが、面白い食材であったり、製造時の出来事や気づきがあれば教えてください」
「面白い食材っていうと、スパイスって本当にもう数え切れないぐらい種類があって。似たような味や効能のものもあれば、形や見た目も似てるけど全然違う味・風味のものだとか。組み合わせで味が全然変わるんで、面白いなと感じています」
土屋「スパイスって分量がすこし違うだけでだいぶ味や風味も異なるので、僕はスパイスに対して難しさみたいなのを感じてたんですけれども、今さんはそれを面白いというふうに捉えるんですね」
「自分でも最近気づいたのですが、製造で材料を入れる順番を変えると、完成後のシロップの風味や色味に変化が生まれることに気づいたんです」
土屋「風味や色味が異なる……。具体的にはどのような違いが出てくるのでしょうか」
「たとえば、スパイスの風味をしっかり出したい。そんな時には砂糖自体を後から入れた方が風味がよく出ます」
土屋「商品の方向性にあわせて工程を組み替えて対応されているんですね」
「そのとおりです」
土屋「スパイスに限らず、たとえばハーブを取り扱うこともあると思いますが」
「僕は、ハーブは後から入れるものが多い印象を持っていますね」
土屋「結構味が出やすいからでしょうか」
「それもありますが、加熱をしすぎてしまうと風味が飛んだり苦味が出たりするんです。ハーブもスパイスのように特徴は多種多様なので材料にあわせた調整が大切です」

 

Uに込めた想い – Thoughts put into U

土屋「今はUプロダクツは2人で企画・運営されておられるとのことですが、このUプロダクツの由来を僕はちゃんと聞いてなかったなと思ったんです」
「僕の名前と、もう一人のメンバーであるデザイナーの方の名前に、”ユウ”の文字が含まれているんですよ。あともうひとつ大きな理由としては、飲んだ後に、思わずUターンしたくなるような、また帰ってきたくなるような商品作りをしていこうと思い、Uプロダクツと名づけました」
土屋「僕はUには”あなた”という意味を込めているのかと思っておりましたが」
「その意味もありますね。いろいろ候補を挙げた中でも、Uプロダクツが一番自分たちの想いを表現するのに相応しいと思いました」
土屋「2023年1月から合同会社となり1年を迎えましたが、変化などがあれば教えてください」
「合同会社にしてから変わったこと……明確にはないですね。商品の幅とかは広まったとは思うんですけど。合同会社になったから変わったというよりかは、メンバーが増えたから、出来ることが増えたように思っています。もう1人の方がデザインを担当してくれてるんで、パッケージ・ポップの作成等でとても助かっています」
土屋「うまく分担作業をしながら、続けておられているんですね。これまでたくさん製造をしてこられたと思いますが、どれくらいの数の銘柄を作ってこられたのでしょうか」
「製造数……どれぐらいでしょう……。数が多すぎて把握できていなくて」
土屋「おお、それはすごい」
「いえいえ、中には1度の製造で終わる商品もあるのでそういったものを含めると複雑なんですよ。最近はクラフトコーラだけじゃなくて、柑橘系のシロップの発注も結構多いんです」
土屋「それも無添加にこだわって、作られてるんですよね」
「はい、基本的に無添加のOEMしか受けておりません」
土屋「僕目線だとクラフトコーラを作れるメーカーとして御社へ関わってきましたけど、柑橘系のシロップの発注が増えているということは今さんが大事にしたいと仰っていた無添加へのこだわりが、いろんな人に共感を持っていただいている、伝わって認知してもらえてるっていうことですね」
「ありがとうございます、そう考えると嬉しいですね」
土屋「コーランド時代からみていても企業の成長スピードが速い……というか加速していませんか?」
「僕もこんな速く走る予定ではなかったんですが(笑)」
土屋「嬉しい誤算ですね(笑)」

 

クラフトコーラのRTDについて – About craft cola RTD

土屋「近年、RTD化……缶でのクラフトコーラ販売が近年増えてきております。今さんの考えや想いがあればお聞かせいただいてもよろしいですか」
「そうですね……実はまだ構想段階なのですが、うちでもRTDに特化した工場を作ろうと思っていて」
土屋「えっ!そうなんですか!?」
「まだ稼働時期は未定なのですが、Uプロダクツとして挑戦を考えています」
土屋「スパイスの香りが強く機械にうつる、パウダーだと粒が残留するなど、製造面での課題はいろいろあるかと思いますが、現時点でなにか超えないといけない壁はあるのでしょうか」
「このあたりは実際に機械導入をしてからでないと、なんともいえないですね。仰ったスパイスを使う上での課題については、どれほど細かく残留物を取り除き、充填にうつれるかだと思います」
土屋「今回のRTDへの挑戦ですが、業界にあわせて自分たちもやろうと決意されたのでしょうか」
「いろんな想いはありますが、OEMで缶を作ろうと思うと最低でも3万本とか大ロットで作らないといけないじゃないですか。もうすこしハードルを下げて、たとえば1000本ぐらいからOEMできるような設備にして、他のメーカーさんも参入しやすいようにして業界を変えていきたいんです」
土屋「缶タイプが小ロットでも発注が出来、クラフトコーラにも対応してくれる。イチクラフトメーカーとして驚きと喜びが素直な感想です。課題はいろいろあるかと思いますが応援しております」
「作りたいものがあるのに、発注時のロット数が多すぎて断念する方も多いと思うんです。まず最初に踏み出したい、なにか初めてみたい方と思っている方に、ステップアップするためのジャンプ台として、弊社を活用していただければと思います。無添加で商品を手がけたい方を応援したいんです」
土屋「コーランド時代からUプロダクツになっても根幹が変わっていないことがわかって嬉しいです。将来、ツチヤコーラの缶タイプが出来るかもしれないのか……夢が広がるなぁ」

 

最後に一言 – A final word

「スパイスの香りが苦手だったり値段が高いと感じたり、クラフトコーラにすこし抵抗を持たれる方もおられると思います。ですが、まずは1回、飲んでみて欲しいですね。全国にはいろんなクラフトコーラメーカーさんがいて、きちんと素材にこだわっているクラフトコーラであればどれを飲んでも美味しいと思うので。
またそうしたちょっとのチャレンジをしてみたら、人生変わる……とまでは言えないですけど、新しい商品を手に取るきっかけになったり、自分が知らなかった気づきがあると思うんです。いろんなものを体験して、最後にはぜひ”無添加”へも興味を持ってもらいたいと思います」
土屋「本物を味わってほしいっていうのは、やっぱりメーカーの願いですよね。本日はありがとうございました」
「ありがとうございました」

 

ツチヤコーラ

https://cola.tsucreator.com/

ツチヤコーラは、カルダモンやコリアンダーなどのスパイス7種と岡山県牛窓産の農薬不使用のレモンで作るクラフトコーラです。カラダにやさしい素材にこだわり、着色料・香料・保存料は使用しておりません。

合同会社Uプロダクツ

https://www.u-products.co.jp/

クラフトコーラをはじめ、体にやさしいクラフトシロップ製造メーカー「Uプロダクツ」。シンプルなデザインのUシロップ、おとぎ話をモチーフにしたotogiシロップを是非ご賞味ください。

※本作の無断転載は、厳しく制限させていただきます

night talkCHITACOLA & HIYORI

2024.4.12

クラフトコーラ対談 with 若手メーカー編。クラフトコーラは自由

土屋「岡山のツチヤコーラ、愛知の知多コーラ、千葉のHIYORI。本日は若手のクラフトコーラオーナー同士での対談です。よろしくお願いいたします」
磯村「知多コーラを企画・販売をしています、磯村です。地元の檸檬と蜜柑をたっぷりつかって、柑橘ならではの爽やかな風味と味わいを大切にしたコーラを作っています」
伊藤「元MEIMETSU、現HIYORI Kinmokusei を作ってます、伊藤と申します。現状、UMAMI COLA株式会社埼玉戸田の工場で製造に勤めています」
土屋「伊藤さんはちょうどこの春にMEIMETSUからHIYORIへの転換期を迎えましたね」
伊藤「はい。HIYORIがブランド名となっておりまして、Kinmokusei っていうのがフレーバーですね。ストレス抵抗力を高めるハーブなどをふんだんに使い、見た目も香りも華やかなリラクゼーションドリンクとなっております。今後フレーバーはどんどん増やしていくつもりです」
土屋「ありがとうございます。最後に、僕の自己紹介。岡山にてツチヤコーラというクラフトコーラを手がけております、土屋です。岡山県産牛窓産檸檬を皮ごとペースト加工して、スパイス7種と煮詰めて作ったコーラです。今回のchucolaの編集長もしております。
なかなかメーカーがこうして揃って、肩を並べて話し合う機会ってなかったのでドキドキしながら対談に誘ったんですが、思いのほかすぐにご承諾してくれて。お二方とも反応良かったので安心しています」
磯村・伊藤「「あははは(笑)」」

 

クラフトコーラの魅力 – The charm of craftcola

土屋「僕、クラフトコーラの好きなところってとことんこだわることが出来るところなんですよ。メーカーによって味や素材の選び方は百人百様で。クラフトマンの強みが出るクラフトコーラ特有の文化みたいなものが結構好きなんです」
磯村「わかります。僕もクラフトコーラの”自由”なところが好きですね。クラフトコーラって一般的には明確な定義は定まっていなくて、砂糖・スパイス・柑橘を煮詰めて作ったものを総称してよばれることが多いですが、いま日本中で1000以上の種類があって。自由だからこそそれぞれ個性を持ったコーラが生まれている。面白いですよね」
土屋「クラフトコーラは、自由。いい言葉ですね」
磯村「自分の知多コーラも知多半島の檸檬を使っていますが、コーラを作るまではそもそも知多半島で檸檬が採れること自体知らなくて。クラフトコーラをきっかけに農家さんやシェフ、販売店の方との縁が繋がって、僕自身が知らなかった地元の良さを知ったのもあるので親近感が沸きます」
土屋「磯村さんありがとうございます。伊藤さんはクラフトコーラのどんなところが好きですか?」
伊藤「僕も磯村さんとかぶっちゃうんですけど、自由度が高いところがクラフトコーラの好きなところですね。料理とかお菓子作りがもともと好きで、自分がイメージした世界観を表現しやすいクラフトコーラは僕には相性ピッタリでした。味に関しても、たとえば清涼飲料水だと結構味のキレが良すぎちゃって余韻がないんですよね。クラフトコーラはそんなことがない。クラフトの良さが丁寧にあらわれるドリンクだと思います」
土屋「伊藤さんのSNSアカウントでは、試作品の投稿もよくお見かけします。余韻…探求心溢れる伊藤さんならではの気づきですね。MEIMETSUの時からそのような味や香り、余韻も意識していたのでしょうか」
伊藤「そうですね。元々、MEIMETSUという言葉も明治の劇作家・泉鏡花の小説に、”香りが明滅する”みたいな表現があって、そこからインスピレーションを得て名付けていたんです」
土屋「おお~、素敵なエピソードですね」
伊藤「この春、ブランド名はHIYORIとなりましたがより一層リラクゼーションドリンクとして味と香りを磨いていきます。Chill(まったりのんびり)感を大事にしたいなという想いは前以上に強いです」
土屋「なるほど、HIYORIのこれからが楽しみです。せっかくブランドのお話しになったので磯村さんにも聞きたいのですが、知多コーラといえば鯨がシンボルですよね」
磯村「ええそうです。でも、初期プロットでは鷲とかも案として出てて。何にしようかずっと悩んでいました。パワポに何度も画像を貼りつけてみたりして。いろんなアイデアの中から鯨を選んだのは、知多半島では捕鯨の歴史があったことが大きいですね。地元小学校の校歌の歌詞に鯨が書かれてあったり、鯨の遊具がある公園があったり、知多半島と鯨って深い結びつきがあるんですよ。
あと、鯨って昔は陸に住んでたらしくて。他の生き物から生き延びるために、海に飛び込んで、住む場所を変えたっていうストーリーがあります。それ、すごい素敵だなと思って。開発当初はコロナもあって大変な時期でしたので、まだ見ぬクラフトコーラの世界へダイブをするなら、鯨がいいなと思ったんです」
土屋「知多コーラの鯨には、知多半島の歴史と磯村さんの大きな決意が詰まっているんですね」

 

 

好きなクラフトコーラの原材料 – Craftcola materials

土屋「スパイスの中でも、僕はクローブとナツメグの香りが好きですね。効能も、代謝促進とか抗酸化作用とか、調べていくうちにスパイスってカラダを内側から元気にするパワーを秘めていてすごいなって感動したんです」
磯村「スパイスだと僕は、一般的かもしれませんがカルダモンが爽やかな香りで好きですね。あと、新商品の話になりますが、知多コーラではカカオと豆みそを使ったクラフトコーラの開発をあらたに進めているんです。
使用するカカオはアマゾンカカオっていうんですが、世界で活躍している太田哲雄シェフが現地ペルーのカカオ農家の生活をよりよくするため、フェアトレードで取引されているカカオで。すごい希少でカカオの中でも数%しか取れないんですが、ローストするととてもフルーティーで、少し酸味のある香りも広がって、クラフトコーラに合うと思っています」
土屋「希少なカカオと豆みそを使ったクラフトコーラ…完成が待ち遠しいですね。磯村さんはいま、カカオにハマっているとのことですが、伊藤さんはどうでしょうか。スパイスに限らず、ハーブでも結構です」
伊藤「好きなスパイス…ハーブも含めるとありすぎてちょっときりがないですけど、やっぱり金木犀(キンモクセイ)が気に入っていますね。血行促進だけじゃなく、リナロールというリラックス効果が得られる成分が含まれていて。緊張した心と体をほぐしてくれるし、香りもめちゃくちゃいいんです。金木犀って聞くとあの甘い香りを想像される方がいっぱいいらっしゃるんですけど、ドライした金木犀の香りっていうのは、杏のような、結構フルーツ系の香りとなって広がるんですよ。
あとは、MEIMETSU時代から商品に加えているんですが、紫ウコンも好きです。精油とかアロマオイルにも使われるもので、スパイシーだけど、温かみのある木のような香りが広がって、心を落ち着かせてくれます」

 

クラフトマンの裏話 – The story behind Craftsman

土屋「皆さんそれぞれいろんな経験をしてこられたかと思いますが、失敗談や面白い気づき、聞いてほしい話など。今日この場の夜語りだからこそ、語れるお話しがあったら聞かせてください」
磯村「それでは僕から。知多コーラができたときの話なんですが、いまの知多コーラがあるのはMotoさん(※Moto cola)がいるからといっても過言ではないんです。まだ知多コーラをはじめたばかりのころ、SNSの登録者数も数十人とかそのぐらいの時に、元々知多半島出身ということもあってMotoさんからDMがきてやり取りが始まったんですが。まだ会ったこともないけどコーラを交換し合ったりして、そこからいろんな人とのご縁が繋がったので、僕の中でMotoさんの存在って結構大きいんです」
土屋「FICA(国際クラフトコーラ連盟)も立ち上がり、メーカー同士が手を取り合って業界を盛り上げていこうと定めていますが、いっしょに頑張っていこうというMotoさんの気風って協会内にも吹いていますよね。僕たちも大事にしていきたいです」

土屋「それでは次に伊藤さんの裏話を教えてください」
伊藤「ここだけの話、元々MEIMETSUのさらに前に、オリジナルバージョンのクラフトコーラを実は手がけていたことがありまして。その商品はこだわりすぎてしまい、いろいろと生薬とかも使ってたので実際に製造を依頼するときに薬品分類をはじめ、県内の保険課には論文の提出を求められるなどすっごい大変な思いをしたんです。しかも、ものすごく頑張って資料をまとめたんですが、全然許可も取れなくて。妥協したわけではないんですが、別のアプローチが必要だと考えて、改良を重ねて完成したのが元MEIMETSUなんです」
土屋「そんな隠れたエピソードが…。こうした苦労を乗り越えて当時のMEIMETSUは出来上がったんですね」
磯村「……前から気になっていたんですが、伊藤さんの材料への知識ってどこからきているんですか。前職は料理関係とか?」
伊藤「いえ、全く関係ないですね。もともとホテルマンでした」
磯村「へえー!ホテルマン!」
土屋「たしかに、今思えばところどころに品位が滲み出ている気が……」
伊藤「そんなことないです(笑) ただただ料理とか食材が好きなだけだったんです。試行錯誤していくうちに、だんだん知識がついてきて、いまに至ってます」

 

これからのクラフトコーラ – The future of craftcola

土屋「最後にこれからに向けてクラフトコーラへの想いや願いをお聞かせください。意気込みでも構いません」

磯村「クラフトコーラにはいろいろあって、人工甘味料をつかっているものもたくさんあります。いろんな銘柄が生まれていますが、知多コーラとしてカラダとココロが喜ぶ”本物の良さ”を追求、無添加へのこだわりはこれからも大切にしていきたいです。いつでも無添加の選択肢が日常にあって、選ぶことができる市場を作っていきたいです」

伊藤「人工物にはない天然物が本来もつ、アダプトゲン……身体の抵抗力を高めるチカラに注目しており、商品開発へのこだわりを大切にしながらより良いモノづくりに努めたいです。また、さきほど対談の中で”クラフトコーラは自由”という言葉が出ましたが、失われつつある地域の食文化を守るためにクラフトコーラを活用する銘柄もあります。メーカーとして食文化を守っていくことは非常に大切なことだと感じており、こうしたクラフトコーラの一面も僕は大切にしていきたいです」

土屋「お二方、本日はありがとうございました!」
磯村・伊藤「「ありがとうございました!」」

 

ツチヤコーラ

https://cola.tsucreator.com/

ツチヤコーラは、カルダモンやコリアンダーなどのスパイス7種と岡山県牛窓産の農薬不使用のレモンで作るクラフトコーラです。カラダにやさしい素材にこだわり、着色料・香料・保存料は使用しておりません。

知多コーラ

https://chitacola.com/

愛知県知多半島の温暖な気候でスクスク育ったみかんの甘みとレモンの爽やかさをブレンド。もぎたて柑橘の贅沢な香りが口の中に広がり、スッキリ飲み干せます。無添加で作った、知多半島発祥のクラフトコーラです。

HIYORI

https://twitter.com/itokanmi_

UMAMI COLA株式会社でクラフトコーラブランド・HIYORIを開発(元MEIMETSU)。ストレス抵抗力を高めるハーブなどをふんだんに使った、見た目も香りも華やかなリラクゼーションドリンクです。

※本作の無断転載は、厳しく制限させていただきます